中学受験生の保護者なら絶対!読むべき

中学受験

中学受験は小説の題材とされるほどメジャーになってきたようです。これまでは漫画「2月の勝者」中学受験初心者の保護者にとって決心を固めるため読むべきものだと勝手に私は思っていました。しかしこの漫画はあくまでも塾側の目線でかかれているため実際のご家庭のことはサラリと流されています(塾が家庭に介入することはご法度とされているそうだ)。この小説「翼の翼」(著者:朝比奈あすか 光文社)は他所の家庭の内部をのぞき見しているような罪悪感を感じながらも、実際に過熱する中学受験保護者の気分を味わえる1冊だと思われます。忘れないうちに要点をまとめてみたいと思います。あくまでも個人の感想ですので実際に手に取って読んでいただけたら幸いです。

中学受験は親子の挑戦だと言われるけれど・・・・

このセリフ、小学受験のときは「小学校受験は親の受検」と言われていたことを思いだしました。そうなんです、進路を決めるのには幼すぎるのです。やはり親子一丸になって挑戦するものなのです。小説「翼の翼」の物語は八歳(小学校2年生)から始まります。わが家も張り切って受けている「全国統一小学生テスト」(らしきもの)を受験するところから始まります。テストなんて受けたらもちろん塾側から営業がかかります。テストの帳票を返却するという名目で面談を持ち掛けられます。そこで「極めて地頭の良い子」とそして「きちんと学習していれば将来的に四天王(御三家のことだと思う)を狙えるタイプですね」と畳みかけられます。それで新小3で入塾するのです。

確かに営業の電話がかかってきたりしましたが、面談は無かったなぁ・・・。狙えるタイプじゃなく「お客さん」タイプだったからかな? それとも小学1年生だったからかな? それはさておき、やっぱり優秀な子は塾側も「青田買い」するのかも知れませんね。

超難関校だけではない、「中学受験」は落ちこぼれの救済措置でもある

小説「翼の翼」で入塾した塾「エイチ」は実績1位の塾、入塾テストで落ちる子もたくさんいる、プリントやテキストの整理整頓が超大変・・・。ここって「2月の勝者」では「ルトワック」ではないでしょうか? と、なると必然的に受験校は難関校ランクがターゲットになります。しかし中学受験をするご家庭は難関校狙いだけでなく、高校受験をするには内申点がネックになるので中高一貫校に入ってしまえば高校受験回避ができるというメリットもあるので中学受験に参入しているようです。わが家の娘は小学1年生にして「中2病」っぽい兆しがあるので、先手必勝ということで幅広く中高一貫校をリサーチしています。

偏差値に拘らず、希望する教育方針にあったカリキュラムや特別活動、留学制度などの魅力的な学校も増えてきているので学校選びはた楽しいです。

中学受験親子ではあるあるなのか? 塾のクラス分けでの一喜一憂

小説「翼の翼」での第2章は十歳(小学4年生)になります。これまで最上位クラスに在籍していたのにクラス落ちを経験します。なんと5つもランクを降下してしまうのです。これ以降、この親子は塾「エイチ」のクラス分けに翻弄されていきます。そんな時、子どもを追い詰め、プレッシャーからカンニングをするようになるとネットの掲示板で経験者からそのような情報を得ます。クラス落ちしたことも海外赴任している夫にも言えない、そしてその夫の両親も教育熱心で「一流の教育を与える」と言って憚らないくらい、学歴オタクであり顔を合わせたら受験のことを聞いてくる、ノーマークだった息子の友達が「エイチ」の入塾テストに受かって入塾するらしいということを耳にしたり、騒がしい日々を過ごしていくのです。

私は田舎の両親も、夫をはじめその親族も教育熱心からほど遠いので良かったと思います。逆に中学受験の話をしても未知の話であるので食いつきも悪く面白くないのでできるだけ受験のことはお金の話以外はしないようにしようと思いました。アレ? 作文!?

読んでいると胸が苦しくなる。こんな思いまでして挑戦する覚悟はあるか?

そして3章は十二歳(小学校6年生)です。

夫が海外赴任から戻ってきて、息子の勉強に口出すようになるのです。都内での中学受験経験者であり、第一志望校に受からなかったという過去があります。確か漫画「2月の勝者」でもお父さんが介入して大変なことになるエピソードがあったように、親が勉強を見るってやはりタブーなのかもしれませんね。読み進めていくうちに勉強の仕方や接し方をめぐる親子の葛藤に息苦しくなりました。今は他人事のように見えるけれど、学年があがり6年生になったら息も出来なくなるほど苦しくなるのではないだろうかいう不安に襲われそうになったのはもちろんだけど、だからと言って途中で辞められないのです。この状態を「コンコルド効果」というそうです。人間の心理状態のことで「ここまで費やしたのだから離脱できない」精神状態を言います。確かに年単位で費用、時間、労力を費やしてきました。そう簡単に離脱できません。小説では小2の終りから小6の夏までの長期間です。さらに「周りは皆、受験をすることを知っている」という状況の中なかなか出来ることではありません。ここで撤退するのは勇気がいります。でもこれは「脱落」では無く「選択」なのです。中学受験を辞めることを選択したということです。

さて、当事者になったとき冷静に判断することができるでしょうか?そしてもし周りでそのようなご家庭があったら「へぇ~、受験やめたんだ」と他人のお子さんの噂話に聞き耳を立ててしまうかも知れないがどの家庭でも葛藤があったのだな、と思いを馳せたいと思います。

まとめ

小説ではどうなることかとハラハラして読み進めましたが、最後は良い結末を向けられて私も泣いてしまいました。(家で一人で読んでいて良かった)

教訓;塾に行くなら塾の方針に従う。親が勉強を見ない、サポートの徹する。周りに受験することをあまり口外しない。子どもをよく見てくれる塾に行く。子どもの希望を優先する。と、いった具合でしょうか? 今後、中学受験が様変わりするかも知れませんが、小説「翼の翼」はまた受験時期になったら読み返したい1冊になりました。

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